41 Oils Academy 〜えごま油編〜
世界にはたくさんの種類の植物油があります。
私たち日本人に馴染みのあるオイルから、聞いたこともないような珍しいオイルまで。植物油の世界は想像以上に広く、奥深いです。
41Oils Magazineでは、サミット製油が取り扱っている41種類のオイル一つ一つの特徴や魅力を徹底解説!定番オイルからマニアックなオイルまで、奥深く楽しいオイルの世界をご紹介します!
健康オイルの代表格!
えごま油
オメガ3ブームでメジャーな存在に
今回取り上げるのは、「えごま油」。
テレビなどで健康効果が大々的に取り上げたことでブームが起こり、今ではスーパーでもいろいろな種類のえごま油が売られるようになったので、使ったことがある方も多くいらっしゃると思います。
えごま油とは、シソ科の一年草である「えごま」の種子を搾った油です。
えごまの原産地は、インドや中国だと言われています。日本でも古くから栽培され、野生化している1年草です。
やや冷涼な気候を好み、かつては東北、東山、北海道などの地域で多く栽培されていました。暖かい地域でも栽培自体は可能で、適応地域が広いことも特徴の一つとされています。
食用に用いられるのは主にえごまの種子で、飛騨地方では和え物、おはぎ、餅、ふりかけ、薬味、五平餅のたれの中に入れるなどして食されているそうです。かつてはゴマと同様に食生活の中に採り入れられ、遡ると縄文時代から重宝されていたようです。一方、葉の部分はハーブとして活用されてきました。
えごま油が身体に良いオイルだと言われる最大の特徴は、「α-リノレン酸」という「オメガ3系脂肪酸」を豊富に含むこと。これは体の中で生合成することができず、食物から摂らなければならない重要な栄養素であり、「必須脂肪酸」と言われています。
α-リノレン酸には、血圧のめぐりを健康的にサポートする働きがあるとされています。また、国内外の多くの研究者によって、オメガ3系脂肪酸がアレルギーなどに対する抑制作用が発見され、神経などの機能を健康的に整えるのに必要だという見解を示されています。
つまり、えごま油は健康にぴったりなオイルと言えるでしょう。実は一昔前は工業用のオイルとして使われることが主流だったのですが、今ではすっかり健康オイルの代表格として知られるぐらいメジャーな存在となりました。
「かけるだけ」で健康的な食事に!
えごま油はとても酸化されすいオイルのため、取り扱いには少し注意が必要です。加熱すると「過酸化脂質」という物質に変化し、これはあまり健康に良い成分ではないとも言われています。また、加熱すると少し青臭さが出てクセのある味になることもあります。なお、精製したえごま油は風味にクセがないのでご安心ください。
こうした特徴から、えごま油はパンやサラダ、スープなどに生のまま使うことをおすすめします!
いつもの食事に「かけるだけ」という手軽さがうれしいえごま油。ぜひ色々な料理にかけてみてお気に入りの組み合わせを見つけてくださいね。
【えごま油の基本情報】
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◾️名前
えごま油/Perilla Seed Oil
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◾️科名
シソ科
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◾️色味・テイスト
ほんのり黄色、サラサラした食感
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◾️有効成分
α-リノレン酸(オメガ3)
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◾️用途
サラダのドレッシング、カルパッチョ、おひたし、和え物、スープ、味噌汁